2009年6月13日土曜日

夏至の儀式 アマテラス


夏至は6月21日ごろ、太陽が最も高い天頂に達する時に祝われます。この祝日は古代から世界中で祝われてきました。ケルトの世界では夏至の神様としてオーク王を、ギリシャではCorona Borealis(星座の「かんむり座」の名前でもあります)を、エジプトではik-hem-sek(not-knowing-destruction)、そして太陽神Raを奉りました。


しかし、女神は太陽神としても奉られました。日本では輝ける女神、天照大神を奉ります。天照大神の神社は現在でも人気のある巡礼の地となっています。


ヒンドゥーの母は、女神Aditiです。マハーバーラタのタントラによると、太陽はこの偉大なる女神の衣服です。最後の審判の日に太陽が現れるといわれていますが、これは聖書にあるヨハネの黙示録で、マリアとされる「太陽を身にまとった女性」について書いてあることを説明できるかもしれません。また、マリアはインドではマヤ、中東ではマリとして知られています。


またブリテンにはSulという名前で知られる太陽の女神がいました。その神殿は、湧き水を見下ろすことのできる丘の頂上にあるかもしれません。古代ローマがブリテンを占領したとき、当時、癒しの水で有名だったバースの町に、Sul Minervaの神殿を造りました。


ヨーロッパでキリスト教勢力が強力になったとき、夏至の礼拝は聖ヨハネの日へと変更されました。祝祭の日は6月24日になりましたが、古代の祝祭が、この聖人の祭りへと受け継がれています。例えば、ここフランスで知られる Le Feu de la Sait Jean (聖ヨハネの火)として知られる野外での大きなたき火です。この聖なる火は、一年で夜が最も短いこの日に、邪悪なスピリットを追い払うために灯されます。また、聖なるハーブを火に捧げました。伝統的なダンスやたき火を跳んでまたいだりすることは古い儀式の一部で、聖ヨハネの祝祭へと受け継がれました。


今日でも多くの国で、太陽の聖人を祭る大きな祝祭が行われています。La Fete de la Saint Jean(聖ヨハネの祭)は重要な祝日として、今でもフランスの多くの村で祝われます。ノルウェー、デンマーク、ポルトガル、アイルランド、ブリテン、イタリアでも祝われます。イタリアでは夏至から3日間の祭で、聖ヨハネの日(6月24日)まで続きます。イタリア人はお祭り好きなのです。


ハーブは伝統的に夏至の日に収穫されてきました。太陽が最も高い位置にくるからです。古代のハーブ使いは、この日にハーブを摘むと、神秘的なヒーリングの力が植物に宿ると信じていました。ヨーロッパで伝統的に使われているハーブをいくつかあげると、セントジョーンズワート(St.Johnswort)、クマツヅラ(vervain)、ノコギリソウ(yarrow)、ニワトコの花(elderflowers)、ニワトコの実(elderberries)などがあります。病気を治すのに使うために、ハーブは注意深く乾燥、保存されました。セントジョーンズワートは伝統的にクリスマスイブのミサで祭壇に捧げられました。これは、当時の儀式の古い記憶です。光、またはキリスト教にとってはキリストの光が戻ってくることをシンボリックに表現したのです。


渦巻き模様は夏至と冬至に関係のあるシンボルです。ネイティブアメリカンとブリテンのケルト人たちはどちらも渦巻き模様を使います。渦巻きは太陽の道を表します。渦巻きの中心に向かうことは、冬至、そして光がすくなくなることを示し、中心から外に向かうことは、夏至、そして太陽の光が増えることを示します。




☆夏至の儀式


夏至のための祭壇:

捧げものは季節によって異なりますが、基本的な祭壇の作り方は同じです。「祭壇を作る」のページを参考にしてください。


注:祭壇をつくるときに、東西南北を表すのに、東洋の要素(Yam、Ram、Bham、Lham)を使ってください。特に日本では日本の要素(風、火、水、地)を使ってください。


黄色もしくはオレンジ色の花。ひとり3.5m強ほどの長さの黄色いリボン。

夏至の儀式にはキャンドルは使いません。外で行うので、火事の危険を避けるためです。


供物:ギーまたはバター、イエローライス


一週間前に準備すること:お供物を集めます。


イエローライス

イエローライスはとても簡単に作れます。6カップの米をおおきなボウルに入れ、少量の食用油を加えます。米1カップにつき大さじ1の油と、色づけに十分なだけのターメリックを入れ、手でかき混ぜます。濃い色がよければターメリックをたくさん入れましょう。ガラス容器に入れて保存します。


ギー

ギーはインドで使われる純粋な供物です。バターから作られます。ミルクは月の色ですが、ミルクから抽出されるバターは太陽の色をしています。ギーを作るには、バター2本を弱火でゆっくりと溶かし、細かいこし器で濾します。ガラス容器にいれ、室温で保存します。


太陽のリボンの腕輪

ひとり3.5m強の長さにリボンを切ります。それをまた半分に追って切ります。それをまた半分に折って、手首に結びます。リボンの端が腕から下がるようにします。輪になっている部分は切ってください。腕から、計4本のリボンが、太陽の光のように腕から下がっているようにしてください。音を出したければ、リボンの先に鈴をつけましょう。もう片方の腕にも同じようにします。これを、全員がリボンをつけるまで繰り返してください。

参加者のために、オープニングの祈りとマントラのコピーをつくってください。チャントとオープニングの祈りは下にあります。


リーダーは、マントラをふたつ選んで、そのマントラとオープニングの祈りを儀式の前に練習しておいてください。



太陽のマントラとチャント


夏至の儀式で唱えるチャントをふたつ選んでください。ふたつだけにして、儀式をシンプルにしてください。

ヒンドゥーの伝統にはたくさんの太陽のマントラがありますl。

それぞれに異なった太陽のギフトをもたらします。


Om Suryaya Namah

暗闇を払拭します。


Om Adityaya Namah

このマントラにはヒンドゥーの女神Aditiの名前が入っています。太陽の光を通してパワフルなヒーリングパワーをもたらすマントラです。


Om Hraim Savitre Namah

悟りの光をもたらします。


ガヤトリマントラも太陽のマントラです。


Om Bhur Bhuva Swah

オーム ブール ブヴァー スワハ

Tat Savitur Varenyam

タット サヴィトゥール ヴァレーニャム

Bhargo Devasya Dhi mahi

バルゴー デーヴァッシャ ディマイー

Dhi yo yona pracodayat

ディ ヨー ヨーナ プラチョーダヤ


意味:

至高の神よ、地、空、天海

私たちの聖なる母よ、その輝きは、私たちの心にある暗闇を滅します

私たちは、その聖なる輝きに瞑想します

私たちの内なる知性を目覚めさせたまえ


(マントラに自信がない場合、Deva PremalのCD「Essence」の中にある「Gaytri Mantra」を繰り返しかけるのもよいでしょう。)



日本のチャント

天照大神(アマテラスオホミカミ)



☆夏至の儀式


公園や庭など、野外で行います。CDを使う場合は電池を新しくしておいてください。


木が美しい岩の近くの、守られたエリアに祭壇をつくります。ダンスをするので広いスペースが必要です。土の上で踊るときには靴を脱いでもらいましょう。石や危険な物を取り除きます。踊る場所をきれいに掃いておきましょう。


一握りのイエローライスとオープニングの祈りとマントラのコピーを参加者に配ります。全員の腕に黄色い太陽の色をしたリボンを結びます。儀式を始める前に、チャントを教えて儀式の内容を確認しておいてください。儀式が始まってから、エネルギーを壊さないようにするためです。エネルギーをみんなでつくりあげているということを、全員が理解してください。


祭壇のまわりに集まって、東西南北のエレメントをまつることから始めます。それぞれの方向のエレメントを呼び覚ますごとに、イエローライスを少し地面に投げて、それぞれのエレメントをまつります。


リーダーはギーを祭壇からとり、少量を参加者の第三の目、両手、両足の甲に塗って聖別します。ひとりひとりに、以下のように唱えます。


「あなたの人生が光で満ち、行く手が平らかでありますように」


聖別が終わったら、リーダーはオープニングの祈りの最初の行を唱えます。参加者全員が同じ最初の行を繰り返します。そして、米を少し地面に投げます。

リーダーが次の行を唱えると、全員が次の行を繰り返します。米を少し地面に投げます。以下同様にします。


オープニングの祈り

アマテラス・マントラ


天照(あまてらす)地に降りて

天地(あめつち)の

光 満(み)つ

神(かん)ながらの道

今 開かれん


意味:

天照大神が地上に降りて

天から地へ

光を降ろし、その光で地球を満たし

神の道を

今、開きます


オープニングの祈りの後、リーダーは参加者を一列に並ばせます。CDを使う場合、音楽をはじめてください。もしくは、チャントをはじめます。


列になって手をつなぎます。リーダーは列の一番前に並びます。ガヤトリマントラを唱え始め、グループが円になるように歩いていきます。しかし、完全な円にはしません。チャントを続け、ゆっくりと、円の中心に向かって渦巻きを描くように進みます。その間ずっとチャントを全員で唱え続けます。渦はとぐろをまいて中心にまで達します。へびのとぐろのような形です。

リーダーが中心まで達したとき、みんな手をつないでいるので、渦巻きをかたちづくって、人間の輪のようなとぐろになります。それから、一番後ろの人が、とぐろを解くようにリードをとって進んでいきます。

そしてまた、リーダーが円の中心に向かって全員をリードしていきます。好きなようにマントラを変えて、ゆっくりと中心へと渦巻きを描いていきます。そして一番後ろの人がまた、渦巻きを元に戻すようにリードします。何回か、これを繰り返します。その間、チャントは続けてください。終わるタイミングを感じたら、渦巻きから離れて、手をつなぎ合ったまま、おおきな人の輪をつくります。チャントをやめ、沈黙の時間をとって、チャントとダンスのパワーを感じてください。地面に腰を下ろし、目を閉じて、太陽の光と静けさに身をゆだねましょう。少なくとも10分間は沈黙を守ります。全員の、静けさのエネルギーを保持します。終わったら、リーダーは参加者に、体験や感想をきいてください。


注:参加者が少なくて、人の輪ができない場合は、地面に大きな渦巻きの線を描いて、その上を歩き、手をつなぎ、チャントを唱えてください。


女神がこのワークを祝福してくださいますように

女神がこのワークと、彼女のもとに畏敬をもってやってくる全ての人を保護してくださいますように

女神がふたたびわたしたちのハートの中で目覚めますように

そうなりますように



原文

http://goddessgaia.blogspot.com/2008/05/summer-solstice.html

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(配布物)


◆始まりのマントラ

(日本の土地の女神を呼び出します。祭壇を作る前に唱えます。)

アマテラスの力と存在を呼び出します。

アマテラスに私の体、心と魂を捧げます。

私たちの儀式に祝福をお与えください。

そうなりますように。


◆祭壇を作って、東西南北をお祭りするときの言葉

(東西南北を代表する人にそれぞれ向かって言います)

東:「気」、インスピレーション、創造性、夢、光、軽さ、知性、スピリチュアルな導き(色:黄色)、Yam

(お香、鳥の羽、天使の絵など)


「私はあなたの中に気のスピリットを見いだします。

私たちが呼吸するまさにこの空気に感謝します。

どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。」

南:「火」、カルマや障害物を焼き尽くす、情熱をもたらす(色:赤)、Ram

(赤いキャンドル、マッチ、大釜、オイルランプなど)


「私はあなたの中に火のスピリットを見いだします。

私たちの人生にパッションをもたらしてくれる熱に感謝します。

どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。」

西:「水」感情の癒し、人生の流れ、祝福、赦し、手放す(色:青)、Bham

(水の入った貝殻、マーメイドの絵、湧き水など)


「私はあなたの中に水のスピリットを見いだします。

あなたの、命を授けてくれる源に感謝します。

どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。」

北:「地」、グラウンディング、実現、豊穣(色:緑)、Lham

(塩、石、クリスタル、果物の入った鉢、木製のものなど)


「私はあなたの中に地のスピリットを見いだします。

食べ物や全ての物質的なものを、ギフトとして

毎日わたしたちに授けてくださることに感謝します。

どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。」




◆オープニングの祈り

アマテラス・マントラ


天照(あまてらす)地に降りて

天地(あめつち)の

光 満(み)つ

神(かん)ながらの道

今 開かれん


意味:

天照大神が地上に降りて

天から地へ

光を降ろし、その光で地球を満たし

神の道を

今、開きます



◆渦巻きを描くときのマントラ(2つ)


・天照大神のマントラ(短いバージョン)


天照大神(アマテラス オホミカミ)

天照大神(アマテラス オホミカミ) ・・・(以下繰り返し)


・ガヤトリマントラ(Gayatri Mantra)


Om Bhur Bhuva Swah

オーム ブール ブヴァー スワハ

Tat Savitur Varenyam

タット サヴィトゥール ヴァレーニャム

Bhargo Devasya Dhi mahi

バルゴー デーヴァッシャ ディマイー

Dhi yo yona pracodayat

ディ ヨー ヨーナ プラチョーダヤ


意味:

至高の神よ、地、空、天海

私たちの聖なる母よ、その輝きは、私たちの心にある暗闇を滅します

私たちは、その聖なる輝きに瞑想します

私たちの内なる知性を目覚めさせたまえ


2009年6月12日金曜日

立夏の儀式 フローラ












メイ・デイ

メイ・デイは女神フローラ(Flora)を奉る、古いローマの祭日です。紀元前238年、「シビルの書」*と呼ばれる預言書の中で、春の花がたくさん花や実をつけるための守護を得ることができるよう、フロラリアの祭りをするように命ぜられたのが始まりです。


フローラの配偶者は、西風を象徴する神ゼピュロス(Zephyrus)。またフローラの双子の兄弟ファウヌス(Faunus)は、全ての野生の動植物を支配する神です。

フローラは、春の女神、そして葡萄の木、オリーブ、果物のなる木、蜜を生む植物の女神です。蜂蜜は、女神への、とても神聖な捧げものでした。古代のフローラの神殿は、アヴェンティヌスの丘(ローマの七つの丘の、最も南の一つ)近くの古代円形競技場、チルコ・マッシモ(Circo Massimo)にありました。

この祝日はまた、性的な儀式の時でもあり、ローマの高級娼婦たちに讃えられ、劇場で裸で演じられました。ローマ人たちは、女性器の形をしているとされたそら豆を祝祭の時に食べることを好みました。



歴史的理解を深めるために・・・

メイ・デイでは、女神と男神の両方を讃えます。不幸にも、古代の女神の時代には、男神(王)は女神/巫女と一緒になった後、生け贄としてささげられたのでした。生け贄により、土地が肥沃になると考えられていたのです。

家父長制の時代になってからは、何千人といった女性が今度は魔女として、生け贄になり、焼かれることになりました。どちらの古いやり方も、うまくはいきません。女性とワークをする時に大切なことは、女性として癒すことも大切ですが、男性・そして女性として癒すことが大切なこともある、ということです。

メイ・デイでは、両方の性を讃えます。男性性の表現の仕方は、女性性を表現するのとはとても異なります。女性解放運動の影で、混乱し、弱められた男性性もあるかと思います。必要なのは、私たち自身の内側、そして外側の男性性と女性性のバランスの取り方を学ぶことです。これは、そのための儀式です。



儀式

メイ・デイは5月1日に祝われます。ベルテーン祝祭(ベルテネとも呼ばれる。ケルトの四大祭のひとつ。5月1日。)を祝う場合は、年によって祝う日が変わるので、その限りではありません。

メイ・デイの捧げものとして、ミルク、蜂蜜、そらまめ、芽が出た種、花、花輪、オリーブの枝、花と実のついた枝などがあげられます。この祝祭の色はピンクと淡いグリーンです。その色のキャンドルを用意してください。祭壇の真ん中に置く聖母マリアの像があるとよいでしょう。儀式の間、聖母マリアに冠をかぶせます。



祭壇

野外で儀式をとりおこなう場合には、祭壇を参加者たち全員の真正面につくってください。室内でおこなう場合、踊るスペースをとって、参加者たちの前に祭壇をつくってください。メイ・デイの色や捧げものも用意してください。中心には聖母マリアの像をおいてください。



メイ・ポール

メイ・デイは多産のお祭です。地球(地面)に立てられ、深く埋められます。それは母なる地球の肥沃な土壌に男性器の象徴とされるリンガムを立てる、豊穣の儀式です。参加者は輪になって、ポールに結びつけられたらされた、色とりどりのリボンを持ってポールのまわりを踊ります。メイ・ポールの起源は古代インドにあります。祭りのために楽しんでメイ・ポールを作ってください。



大きなメイ・ポール

私(レイリーン)は大きなメイ・ポールを作ったことがあります。捧げ物をして木を切りました。男性エネルギーを注入するため、木は男の人に切ってもらいました。このためには多くの時間とエネルギーが必要です。またポールのてっぺんに結びつけるためのリボンを何メートルも買わなくてはなりません。また参加者たちに、メイ・ポールのまわりにきちんとした模様が編めるように、ダンスを教える必要もあります。ですから、次に述べるように簡易版のメイ・ポールを作ることをおすすめします。



簡易版のメイ・ポール

ホームセンターでまっすぐな木の棒を買ってください。木からとってきてもいいでしょう。その場合、枝を切るときにはラベンダーを木に捧げてください。竹の棒でもよいでしょう。この男根の棒はだいたい150cmです。2mくらいの長さのいろいろな色のリボンを買ってください。ひとりに一本リボンを用意してください。リボンの一方の端を、ポールのてっぺんに結んで、むらなくリボンが下がるようにします。


リボンを結んだポールのてっぺんにかぶせる花のリースもつくります。花は女性器を表します。ポールは神と女神の結合となります。私は普通、花屋に売っているワイヤーの入ったテープを使ってリースを作ります。ポールにフィットするように、ワイヤーをあわせて輪にしてください。ワイヤーの輪をテープで巻いて、その上に花をテープでとめてつけていきます。



ダンス

野外でも室内でもいいです。ポールは最後に外に持っていって、地面に立てます。


ポールは男の人に持ってもらいます。足を組んで、参加者全員の輪の真ん中に座って、ポールを持ちます。輪にいる人たちはみんなリボンをひとり一本ずつ持ちます。そしてポールの周りを、方向を変えてリボンを巻いたりほどいたりしながら踊ります。ひとりがリーダーになって、みんなが続きます。ダンスは単純にしてください。でないと絡まってしまいます。ポールの周りを踊りながらマントラを唱えるのもよいでしょう。そうすると踊りながらエネルギーを高めることができます。その場合のチャントはアヴェ・マリアかデヴィのチャントがいいでしょう。


全員が踊ってポールの周りにリボンが絡まったら、輪から離れます。最後に全部のリボンをポールの根元部分で結びます。そしてポールを野外に運び、地面にさして、今しがた作った豊穣のエネルギーを解き放ちます。



一番簡単なメイ・ポール

メイ・デイに、長い箸にリボンを結びつけて、小さなメイ・ポールを作った年もあります。一日中この小さなメイ・ポールを持って、メイ・デイの祭りを歩き回りました。その日の終わりに、聖母マリアの像のとなりにメイ・ポールを置きました。翌日庭に行くと一夜にしてミニバラが全部咲いていました。何でメイ・ポールを作るにしても、この過程で大切なのは、この祝祭のための純粋な意図とプラスのエネルギーです。



男性とともに癒す

メイ・デイの祭りまでに、この儀式に、大切な男性を呼ぶかどうか決めてください。参加者全員が同意できるものでなくてはなりません。男性にも開かれた集まりにする場合には、次の儀式も行ってください。



一週間前に準備すること

参加する人は全員、なにかプレゼントを考えてください。ただし、今回の儀式のプレゼントはこれまでとは違います。女性は男性に、男性は女性にプレゼントします。プレゼントは、異性を癒す表現にしてください。短い詩や花、歌、絵などの作品などです。異性のこと、男性が女性から言われたいことを考えてください。また、女性が男性から言われたいことを考えてください。美しい花輪を作って異性にかぶせたり、美しいバラを女性に送ったりなどです。ハワイのレイのような花の首飾りを送ってもよいでしょう。短い詩を読んだり歌を歌ったりすることもできます。メイ・デイには白い服を着る伝統がありますが、カラフルな色の服や、儀式の服を着てもよいでしょう。



前日に準備すること

メイ・ポールと、祭壇の中央に置く聖母マリアの像の頭にかぶせるためのバラの花輪を作ります。キャンドル、供物、その他必要な物を買っておきます。



メイ・デイ

祭壇をつくります。このブログの「祭壇を作る」のページを参考にしてください。ただし、今回は東西南北すべての方角に女性を選ぶのではなく、男性をふたり、女性をふたり選んでください。(もしくは、2方向を男性、2方向を女性にして全員がどれかを選んでください。)四方を讃え、儀式をはじめます。それから Flora La Deesseのチャントを15分、Fauna Le Dieuのチャントを15分唱えます。それからAve Mariaのチャントを15分間唱えます。チャントの後、エネルギーを保つことが大切です。その後10分間、体を動かさず、瞑想をしてください。チャントによって、全員が癒されるエネルギーの場が作り出されます。瞑想が終わったら、リーダーが聖母マリアの像の頭に花の王冠をのせます。これは、メイ・クイーンに冠をのせる古代の伝統で、のちにカトリック教会が聖母マリアに冠をのせる伝統へと引き継がれました。



讃え合いの儀式

さて、参加者全員でプレゼントを交換する時間です。このような集まりでは女性の方が男性より多くなることが多いのですが、そのような場合には女性みんなが少ない男性を讃えることになります。ひとりひとりが男性たち全員へプレゼントを送ります。プレゼントを送る時間はひとり5分までと決めることは重要です。そうして参加者全員が公平であるようにバランスをとってください。それから今度は男性たちが女性にプレゼントを送る番です。この讃え合いの儀式が終わったら、今度はメイ・ポールのまわりで一緒になって踊ります。ポールを持つ男性を一人決めてください。ダンスが終わったら、外でポールを地面にさして立てましょう。それからミルクやハチミツ、食べ物などを野外の自然のスピリットに捧げてください。4大元素のマントラやデヴィのチャントを唱えてもよいでしょう。これで儀式は終わりです。



男性が参加しない場合

儀式に男性が参加しない場合は、これまでに出会ったことのある、尊敬できる理想的な男性像にプレゼントを贈ることになります。やりかたはいくつかあります。出会いたい男性の特徴を書き出して、全員の前で読み上げたり、父親や息子、先生などの写真を祭壇に捧げるために持ってきたり、これまでに出会ってきた男性たちを讃える詩を詠んだり歌を歌ったりといったことです。プレゼントをする意味は、男性を讃え、男性とともに癒すことです。プレゼントは男性に関して肯定的なエネルギーのみにのっとっていなくてはなりません。ここは前夫や元恋人ほかの失望を処理する場所ではありません。この儀式では男性に対して肯定的な考えを作るようにしていきます。いつか男性にプレゼントしたいものを持ってきて、どのようにこれを送るのかを話して仲間と分かち合ってもいいでしょう。



原文

http://goddessgaia.blogspot.com/2008/03/may-day.html

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(配布物)


 

◆始まりのマントラ

(日本の土地の女神を呼び出します。祭壇を作る前に唱えます。)

 

アマテラスの力と存在を呼び出します。

アマテラスに私の体、心と魂を捧げます。

私たちの儀式に祝福をお与えください。

そうなりますように。

 

 


◆祭壇を作って、東西南北をお祭りするときの言葉

(東西南北を代表する人にそれぞれ向かって言います)

 

東:「気」、インスピレーション、創造性、夢、光、軽さ、知性、スピリチュアルな導き(色:黄色)、Yam

 (お香、鳥の羽、天使の絵など)


「私はあなたの中に気のスピリットを見いだします。

私たちが呼吸するまさにこの空気に感謝します。

どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。

キャンドルに火をつけてください。」

 

 

 

南:「火」、カルマや障害物を焼き尽くす、情熱をもたらす(色:赤)、Ram

 (赤いキャンドル、マッチ、大釜、オイルランプなど)


「私はあなたの中に火のスピリットを見いだします。

私たちの人生にパッションをもたらしてくれる熱に感謝します。

どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。

キャンドルに火をつけてください。」

 

 

 

西:「水」感情の癒し、人生の流れ、祝福、赦し、手放す(色:青)、Bham

 (水の入った貝殻、マーメイドの絵、湧き水など)


「私はあなたの中に水のスピリットを見いだします。

あなたの、命を授けてくれる源に感謝します。

どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。

キャンドルに火をつけてください。」

 

 

 

北:「地」、グラウンディング、実現、豊穣(色:緑)、Lham

 (塩、石、クリスタル、果物の入った鉢、木製のものなど)


「私はあなたの中に地のスピリットを見いだします。

食べ物や全ての物質的なものを、ギフトとして

毎日わたしたちに授けてくださることに感謝します。

どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。

キャンドルに火をつけてください。」

 

 

 

◆女神フローラのチャント(15分間)


Flora La Deesse, Flora La Deesse, Flora La Deesse...

読み方:フローラ ラ デス

意味:女神フローラ

※la deesseはフランス語で女神を意味します。




◆男神ファウヌスのチャント(15分間)


Faunus Le Dieu, Faunus Le Dieu, Faunus Le Dieu...

読み方:ファウヌス ル デュー

意味:男神ファウヌス

※フランス語で、la deesseは女神を、le dieuは神(男神)を意味します。




◆アヴェマリア/四大元素のチャント(15分間)


Ave Maria de la mer

Ave Maria de la terre

Ave Maria du feu

Ave Maria de l'air


アヴェマリア ドゥラメール

アヴェマリア ドゥラテール

アヴェマリア デュフー

アヴェマリア ドゥレール


意味:

すべての水の精霊に感謝します。(la mer=海)

すべての地の精霊に感謝します。(la terre=大地、地球)

すべての火の精霊に感謝します。(le feu=火)

すべての気の精霊に感謝します。(l’air=気、空気)