2012年4月6日金曜日

冬至の儀式 ホッレおばさん


冬至の儀式

グリム童話 ドイツの神話から




ホッレおばさん(mother holle)は古い多神教(異教)の女神です。冬の一番暗い夜に関連しています。冬の風にのり、土地に浄化をもたらします。この冬の浄化は土地に豊穣をもたらし人々に豊かさをもたらしました。ホッレおばさんとは「慈悲深い人」という意味です。



彼女は健康を守り、また亜麻布(糸)を紡ぐ名人でした。彼女の聖なるものは、糸巻き棒、亜麻布、炭、ガチョウ、羽毛の入ったキルトです。糸を紡ぐのにつかう糸巻き棒は、羊毛へと紡ぐ前に亜麻布を決まった位置においておくために使われました。賢い女性たちは糸巻き棒を、恩恵を作り出すときにつかう魔法の杖として何度も使ってきました。

ホッレおばさんの聖なる時間は冬です。祖先を敬う時期です。彼女は森や洞窟、泉、十字路などにいます。彼女は祝福を、この世に生まれてきた者、そしてこの世を去った死者へと与えます。彼女は冬至のころ、ほうきに乗って、三日月のような形をした収穫時につかう鎌を持った、彼女のスピリチュアルなホストとともに、夜の空を飛びます。


しかし、彼女はまた聖ルシア(4世紀イタリア・シシリア、親切と愛の聖人、12月13日)の休日に、「処女・乙女」として現れます。若い少女たちが白いドレスを着て常緑樹の冠をかぶり、キャンドルを頭の上に乗せます。彼女たちは甘いパンを家族や近所の人に配り、一年でもっとも短い日に光をもたらします。


女神ホッレは若い女性たちを女性性の秘儀へとイニシエートする(手ほどきする)者として知られています。彼女は慈悲、寛大、そして許しの行為により自分自身を証明したものに祝福を与えました。


グリムの童話はホッレおばさんとガチョウの群れと森に住む老女をつなげています。彼女はマザーグースとGoosefoot
Bertha(どちらも古い昔話)と関連があります。彼女がガチョウの羽毛のキルトを振ると、雪が降ります。古いことわざには「雪が降るとき、老女がガチョウの羽むしりをしている(feather)」とあります。


ホッレおばさんyは亜麻の畑と糸巻きに祝福をもたらしました。女神ホッレの糸紡ぎの力はものごとを創造することのシンボルです。彼女は光の原子を織ります。それはこの人間の形の中にある私たちの意識を目覚めさせ、悟らせてくれます。私たちもまた、夢にみる人生を創造するために、ポジティブに考え、祈りの力を使うことにより、光を織ることができるのです。

ホッレおばさんは黒い女神と考えられます。彼女は私たちに、もはや成長するのに必要のない、望まない習慣や信念を手放す方法を教えてくれます。冬の風が木々から秋の葉っぱを落としていくように。彼女の声をよく聞くと、優しく聞こえます。しかしこの黒い女神の声を無視すると、強い冬の嵐として、私たちの人生経験の中にやってきます。この危険な嵐は木から古い枝を取り除き、また私たちの人生の古い枝を取り除きます。


ホッレおばさんは古代の記憶です。暗い冬至の夜、冬の風の冷たさに彼女の存在を感じることができるでしょう。


冬至は一年でもっとも暗い夜です。だからこの時期にクリスマスをお祝いするのです。キリストの子は天の光の再来を意味します。多くのクリスマスの伝統はヨーロッパのもっと古い多神教の伝統に起源があります。しかし、冬至は12月21日に祝われます。




☆冬至の儀式


季節の色:赤、緑、白または金


用意するもの:
ティーキャンドル12個、ガラスのキャンドルホルダー12個、(一年の12の太陽の月をあらわす)

赤と身踊りのキャンドル2つづつ(4方をあらわす)

季節の色の祭壇用の布

飾り用の常緑樹の小枝

燃えるなべ、マッチ、祈りを書くために小さく切ったわら紙または羊皮紙

祈りを書くための金または銀のペン

ガチョウまたは白鳥の白い羽をひとふくろ

季節の色の、できればウールの毛糸

瞑想用のベル


捧げもの:アップルサイダー(クリスマス用の飲み物)、小鳥に与える粒餌、スエット(suet・牛や羊の腎臓と腰の周りの固い脂肪組織で、料理に用いたり獣脂を作ったりするのに使われる)



☆儀式の手順

祭壇をつくる。

部屋の真ん中に祭壇をつくり、人々は回りに集まる。4人のアーキエンジェルをこの祭壇のために使います。4方を決め、キャンドルをおきます。そしてそのまわりに12このホルダーつきのティーキャンドルで輪を描くようにおきます。常緑樹の小枝で祭壇を飾ります。燃えているなべと紙、ペンも祭壇におきます。鳥のえさとスエット、サイダーを後ほど外でつかうために祭壇におきます。

祭壇を準備している間に、何人かに毛糸と白い羽の先を結びつけてもらいます。

毛糸を24インチ(60センチ)に切って二つ折りにし、端を羽に結びつける。少なくとも一人ひとつの羽を持つようにしてください。羽が用意できたら、それらも祭壇においてください。毛糸は来たる新年への私たちの考え創造のあたらしいかせ(糸)です。私たちの人生を創造するインスピレーションです。私たちが羽を飾るとき、毛糸のかせ(糸)を、ポジティブな言葉や祈りで結びつけなくてはなりません。


リーダーはメンバーを円に加えるところからはじめます。メンバーに、はじめのホッレおばさんの記事を読むことで(または説明し)、全員が冬至とホッレおばさんのシンボルについて明確に理解することができます。


参加者は過去12ヶ月で学んできたレッスンを振り返ってください。誰を許す必要がありますか?もう機能しなくなった、人生で手放す必要のあるものはなんでしょうか?自分自身の暗い部分を見たり、また私たちの人生や方向を妨害する行動パターンの中にある必要のないものを手放すことを恐れる必要はありません。全員が手放したいものを書き、折り、燃えているなべに入れます。他の人に、何を書いたかシェアする必要はありません。

儀式を始めます。4つの方向に4人のアーキエンジェルを呼び起こさせます。(どこに誰?)そしてキャンドルに火をつけます。それから12のキャンドルに火をともします。これが一年の月をあらわします。


Ma Ma Holle, Ma Ma Holle, Ma Ma Holle.
とチャンティングします。気持ちのいいリズムでやってよいです。「オ」の音を長めにすることをおすすめします、10分続けます。

Ave Maria de la merのチャントを10分続けます。

Ave Maria, Ave Maria, Ave Maria.のチャントを10分続けます。

リーダーがベルを鳴らし、全員が沈黙の中10分座ります。それから、リーダーは燃えているなべを外に持って行き、髪を燃やします。戻ってきてから、羽をひとりひとりにプレゼントします。そのとき、翌年の祝福の言葉や祈りをいいながら、毛糸を髪の毛に結び付けます。

羽の意味は、私たちは羽のように軽くなることができ、人生の重荷を手放すことができます、です。羽はホッレおばさんとアーキエンジェルたちからの祝福です。

全員で外に出て、鳥のえさとスエットを、鳥が見つけることができるように撒きます。アップルサイダーを木に捧げます。これはとても古い冬至の伝統です。

サイダーを木に注ぎながら、この祈りもしくは別の木の祈りを自分の言葉で繰り返してください。

Autumn leaves have fallen down.
The fairies are playing on the ground.
Crone's song whistles in the trees.
Winter blessing are coming to me.
The skies are gray, the trees are bare.
But the evergreens are everywhere.
Crone's song whistles in the trees.
The winter blessings are coming to me.
Holly berries are ripe and red.
The earth is only seemingly dead.
Crone's song whistles in the trees.
Winter blessing are coming to me.
Snow covered mountains stand so still.
Later on the rivers will be filled.
Crone's song whistles in the trees.
The Winter blessings are coming to me.
Winter Solstice is almost here.
The returning of the Light will banish our fears.
Crone song whistling in the trees.
Winter's blessings are coming to me!


<日本語訳>
木を祝福する詩 by Raylene

紅葉は落ちた。
妖精たちは地上で遊んでいる。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる。
空は灰色。木ははだか。
しかし常緑樹がどこかしこにある。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる。
聖なる実が熟れて赤くなっている。
地球はただ死んだように見えるだけ。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる。
雪に覆われた山が静かに立っている。
後ほど川は満たされるだろう。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる。
冬至はすぐそこ。
光の再来が私たちの恐れを払いのける。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる!


Crone=老婆。女神の三つの原型(処女、母、老婆)のひとつ。

Poem and article by Raylene Abbott


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(配布物)


◆始まりのマントラ(日本の土地の女神を呼び出します)

アマテラスの力と存在を呼び出します。
アマテラスに私の体、心と魂を捧げます。
私たちの儀式に祝福をお与えください。
そうなりますように。




◆祭壇を作って、四方をお祭りするときの言葉
 (4方を代表する人に向かって言います)

東:インスピレーション、創造性、夢、光、軽さ、知性、スピリチュアルな導き
(色:黄色)
(お香、鳥の羽、天使の絵など)

「東の方向に大天使ラファエルを呼び出します。
私はあなたの中に気のスピリットを見いだします。
私たちが呼吸するまさにこの空気に感謝します。
どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。
キャンドルに火をつけてください。」



南:カルマや障害物を焼き尽くす、情熱をもたらす(色:赤)
(赤いキャンドル、マッチ、大釜、オイルランプなど)

「南の方向に大天使マイケルを呼び出します。
私はあなたの中に火のスピリットを見いだします。
私たちの人生にパッションをもたらしてくれる熱に感謝します。
どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。
キャンドルに火をつけてください。」



西:感情の癒し、人生の流れ、祝福、赦し、手放す(色:青)
(水の入った貝殻、マーメイドの絵、湧き水など)

「西の方向に大天使ガブリエルを呼び出します。
私はあなたの中に水のスピリットを見いだします。
あなたの、命を授けてくれる源に感謝します。
どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。
キャンドルに火をつけてください。」



北:グラウンディング、実現、豊穣(色:緑)
(塩、石、クリスタル、果物の入った鉢、木製のものなど)

「北の方向に大天使ウリエルを呼び出します。
私はあなたの中に地のスピリットを見いだします。
食べ物や全ての物質的なものを、ギフトとして
毎日わたしたちに授けてくださることに感謝します。
どうぞ私たちの儀式に参加して祝福してください。
キャンドルに火をつけてください。」





◆女神ホッレのチャント(10分間)

Ma Ma Holle, Ma Ma Holle, Ma Ma Holle.
マ マ ホッレ、マ マ ホッレ、マ マ ホッレ。


意味:ホッレおばさん、ホッレおばさん、ホッレおばさん。



◆アヴェマリアドゥラメールのチャント(10分間)

Ave Maria de la mer
Ave Maria de la terre
Ave Maria du feu
Ave Maria de l'air

アヴェマリア ドゥラメール
アヴェマリア ドゥラテール
アヴェマリア デュフー
アヴェマリア ドゥレール

意味:
すべての水の精霊に感謝します。
すべての地の精霊に感謝します。
すべての火の精霊に感謝します。
すべての気の精霊に感謝します。



◆アヴェマリアのチャント(10分間)

Ave Maria, Ave Maria, Ave Maria.
アヴェマリア、アヴェマリア、アヴェマリア。

意味:こんにちはマリア。(おめでとうマリア。)


◆木に捧げる祈り

木を祝福する詩 by Raylene

紅葉は落ちた。
妖精たちは地上で遊んでいる。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる。
空は灰色。木ははだか。
しかし常緑樹がどこかしこにある。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる。
聖なる実が熟れて赤くなっている。
地球はただ死んだように見えるだけ。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる。
雪に覆われた山が静かに立っている。
後ほど川は満たされるだろう。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる。
冬至はすぐそこ。
光の再来が私たちの恐れを払いのける。
老婆の歌が木々の間でひゅうひゅう鳴っている。
冬の祝福が私にやってくる!


※老婆=女神の三つの原型(処女、母、老婆)のひとつ。

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